奄美大島に移住して1年が経ちました。ぶっちゃけ島暮らしってどうよ?

こんにちは。いおんです。

先日、2018年1月6日で奄美大島に移住してちょうど一年になりました。

 

忘れもしない2017年1月6日。

新たな生活にドキドキしながら関西空港に向かいました。当時はまだ関西からのバニラエアは飛んでいなかったのでJALで向かう予定でした。予約した航空券を発行しようとパネルをタッチしていたときのこと・・・

予約がない?!

 

予約番号を入力しても券が出てきません。

おかしいと思い、スマホをよく見てみると購入手続きが済んでいなかったため予約が完了していませんでした・・・

仕方なく当日券を買おうと窓口に行くと、幸い席は空いていたのですが年末年始料金で片道40,000円。泣

 

あの屈辱の日から早一年。島で一年暮らしてみて感じることを書いてみます。

島の生活で不便に感じることはない

奄美大島の名瀬は言っても都会です。コンビニもあればイオンもある。TSUTAYAもあるしヤマダ電機もある。

マクドナルドやユニクロはないですが、Amazon Primeに加入していればネットで注文して3、4日で物は届くので困ることはありません。昔だったら確かに都会との生活のギャップがあったかもしれませんが、今はテクノロジーのおかげで不便はありません

逆に言えばせっかく島に移住したのに、あまり島感がなかったとも言えます。家賃はそこそこするし、海は近いけど浜ではなく港。生活スタイルも大して変わっていません。移動手段が電車から車になったくらい。

でも、それは良かったと思っています。いきなり島の集落に移住していたら、きっと大変なことや悩むことも多かったと思います。イケダハヤトさんも以前言っていましたが、まずは地方都市に住んでいろんな集落の人と関係性を築いてから次に移る二段階移住がいいと思います。

 

実際よく聞くんです。景色が綺麗なだけで移住して、島の集落の人と壁ができてしまっている人の話。貫けるならそれでいいですが、いづらくなって島を出ていったなんてことを聞くと、まずは名瀬に住んで良かったと感じています。

 

島での仕事もおかげさまで順調です

「島での仕事はどうしてるの?給料低いんじゃないの?」

これもよく聞かれることです。はっきり言って給料は低いです。ハローワークの求人情報誌を見ると、東京や大阪と10万円くらい月給が違います。

ぼくは今、奄美大島で予備校のアルバイトをしたり、フリーランスとしてライターや映像編集の手伝いをしたり、大阪の家業を手伝ったりして収入源が複数あるので特に困ってはいません。

おかげさまでこの一年の間でいろんな仕事をさせてもらいました。

ドローンの映像撮影、結婚式の映像撮影、観光サイトのライティング、グルメサイトの写真撮影、結婚式の設営、セミナーの運営補助、島おこしプロジェクトに参加、SEOライティング、家庭教師、結婚式二次会の企画・・・

よく「島には仕事がない」と言われますが、人手はどこも足りていません。スポット的にお手伝いができる便利屋のようなポジションは求められているような気がします。

たとえば映像編集なんて、都会に行けば自分でなくてもたくさんの人がやっています。ライバルがいたるところにいます。その中で勝とうと思うと得意分野を明確にして、狙うターゲットに向けて自分が何屋なのかを分かりやすく示す必要があります。

しかし地方はそもそも人が少ないので、ニッチな分野で専門性が高い人よりも、農業もITも力仕事もといったようにいろんなことができる人が重宝されるんじゃないかと感じています。人が少ない分、一人一人のやる範囲が広くなるのです。この辺りも、いろいろやりたがりな自分にとっては嬉しい環境だったなと思います。

 

とはいえ島は情報が少ない

たまに不安になることがあります。このまま40、50歳になったら自分はどうなるのだろう・・・

もし何かがあって40歳のときに大阪に戻ることになって、家庭があり嫁や子供もいたとする。フリーランスで不安定な収入では生活できないので就職しないといけなくなったとする。自分を雇ってくれるところなんてあるのか?

もしこのまま島で働き続けていたとしても、40歳50歳のときに自分が何をしているのかイメージできない。今は若さでどうにかなっていたとしても、おっさんになった自分を使ってくれる人はいるのか?

そんなことを考えてしまうことがたまにあります・・・

 

技術やスキルを磨くには、東京や大阪の方が断然いいんです。ぼくの持っている技術のほとんどはどこかで習ったわけではなく独学です。もっとうまい人はたくさんいるし、都会では学生でもぼく以上の技術を持っている人はいるでしょう。

でもぼくに仕事を依頼してきてくれる人がいる。それはありがたいことだし、技術だけでぼくに依頼してきてくれるわけではないかもしれないが、この状況に甘えてしまいそうな自分がいる。

技術を磨くやり方はいくらでもあります。今はネットで調べればどんなことでも大抵分かるし、オンライン講座もたくさんある。情報は東京や大阪と差はないはずなのです。

「地方は情報が少ない。」ぼくはウソだと思っていました。ネットやSNSがあるので、情報なんていくらでも手に入れられると思っていました。でも島に住んでみて分かりました。情報だけなら確かにいくらでも手に入ります。でも同じようなことを考えている人に会い、切磋琢磨できる関係性が築ける場所は少ないです。

人から聞くようなリアルな情報は地方では少ないように思います。人口が少ないので当然と言えば当然ですが、ここは一年住んでみて自分なりに対策を考えないといけないと思っているところです。

 

で、島にはいつまでいるの?

「島に永住するの?」

島に来て何百回と聞かれました。

 

「分かりません。」

親や親族からは「ずっと住むわけじゃないんでしょう?」と言われています。ぼくは今のところは住んでもいいと思っていますが、もしかしたら親になにかあって帰らないといけないかもしれないし、明日いきなり島の生活に飽きちゃうかもしれない。

人生のテーマソングはボブディランの「風にふかれて」で、スナフキンのように生きたいと思っているぼくにとって、人生に大切は要素は自由であり、自由を感じられさえいれば幸せです。ずっと住むと決めるわけではなく、いつでも好きな場所に行けるようにすることが大事なのです。

少なくとも31歳の今の自分はまだしばらくは島暮らしを堪能したいなと思っています。

 

総じて言うと島暮らしは楽しい

いろいろ書きましたが、一年経ってみて、島暮らしはとても楽しかったと感じています。

新しい文化に触れられたし、たくさん自然の中で遊べたし、今までしたことない仕事もできました。友達もできて取材もされて、趣味も増えて初めてのマイカーも手にしました。体調も良くなったし、無駄なお金を使うことも少なくなった。

なにより車で走っていて、目の前に真っ青で綺麗な海と空が見えたときに「島に来て良かった。」と心の底から思うのです。

奄美大島にはまだまだ知りたいことがたくさんあります。行ってみたいところ、会ってみたい人がたくさんあります。今年は太河ドラマの西郷どんの舞台にもなり、世界自然遺産にも登録されるので盛り上がることは間違いない。奄美群島がどうなっていくのかが楽しみです。

島暮らし2年目、今年はどんなことが起こるか。

来年の今も「島暮らしが楽しい」と言えていることを期待して、楽しんでいきたいと思います!