やっぱり自然はスゴい!台風ってすごく偉大な存在だって知ってましたか?

こんにちは。いおんです。

 

台風の5号が明日には奄美大島を直撃しそうな気配です。

(画像:tenki.jpより)

 

奄美大島に直撃した台風は、ここ2年くらいなかったようで、心なしか島全体がソワソワしているように感じます。

物資が届かなくなった場合や停電した場合、考えておかないといけないことは多いです。

 

生活にも仕事にも甚大な被害を及ぼす台風。

でも、台風って自然のためにはなくてはならない存在だって知ってましたか?

 

今日は、島に来て知った台風の役割についてお話します。

 

サンゴ礁と海の温度の関係

奄美の近海にはサンゴ礁が広がっていて、そこにはたくさんの魚たちが住んでいます。

 

ところで、そもそもサンゴ礁って何のことか分かりますか?

サンゴって植物か動物、どちらか知っていますか??

 

サンゴ礁(サンゴしょう、珊瑚礁、さんご礁、Coral reef)は、造礁サンゴの群落によって作られた地形の一つ。 熱帯の外洋に面した海岸によく発達する。

引用:Wikipedia

 

そうなんです。サンゴ礁とはサンゴによって作られた地形のことなんです。

そしてサンゴは植物ではなく動物で、イソギンチャクやクラゲに分類される刺胞動物の一種なんです。

 

サンゴは単体では生きられず、褐虫藻といわれる植物と共生しています。

サンゴ自体もプランクトンを獲って食べますが、それ以外にも褐虫藻が光合成をしてできた栄養分ももらいながら生きています。

ちなみに色鮮やかなサンゴの色は、この褐虫藻によって色づいています。

サンゴ自体は白く、色は付いていません。だから海岸のサンゴは全部白色なのです。

 

サンゴは、次の条件でよく育ちます。

・水深20m以下の日光がよく届く海

・水温が18℃〜30℃の暖かい海

・栄養価が高くない海

 

光合成をする褐虫藻と共生しているので、太陽の光はもちろん必要です。

栄養価が高くないというのは、海に余計な成分が流れ込んでいない綺麗な海が適しているということです。

そして水温は低くなりすぎても、高くなりすぎてもダメなのです。

 

1998年に起きた世界的なサンゴの白化現象

1998年、世界的にサンゴの白化現象が起こりました。

世界中のサンゴが一斉に死滅したのです。

 

なぜ、こんなにも一斉に死滅したのか。

研究の結果、原因は温暖化にあると分かりました。

関連記事:1998年に起こった白化現象について教えてください

 

温暖化が進み、海水の温度が上がり、水温が30℃を超える日々が続いた結果、サンゴの白化現象が起こったのです。

先ほど、海水が18℃〜30℃の温かい海がサンゴの住みやすい環境だとお話しましたが、温かすぎてもいけません。

1日、2日ならまだ耐えられても、それが一ヶ月も続いてしまうとさすがにサンゴもバテてしまうようです。

 

地球の温暖化が原因で、1998年に海水温度が高い日が続き、世界中でサンゴの白化現象が起こりました。

原因は他にもあるのですが、地球温暖化がサンゴや海の生態系に大きな影響を及ぼしているのです。

 

台風が守る海の環境

海水の温度が30℃を超える日が続くと、サンゴの白化現象が起こると言いました。

つまり逆を言えば、間に一日でも適温の環境を用意してあげることができればサンゴは生き続けられるのです。

 

30日続くとさすがにバテてしまう。

でも、15日くらいならなんとか耐えれるのであれば、間に休憩できる日があればいいのです。

 

表現として適切かは分かりませんが、サンゴに休肝日のような日を与えてやれればいいのです。

 

しかし、地球温暖化は年々進んでいます。

奄美大島にいても、30℃を超える日は7月からずっと続いていますし、海に入っても温かいと感じることの方が多いです。

海に大量の氷を入れられればいいですが、それもできません。

 

そこで大事になるのが、台風です。

台風が来ることで海水がかき混ぜられます。

表面の温かい水と、深いところの冷たい水が混ざり合って海水の温度を下げてくれるのです。

ちょうどお風呂をかき混ぜるような感じですね。

 

台風の発生は、海水温度が大きく関係しています。

海面の水温が26.5℃を超える海で台風は発生します。

海水の温度が上がると、台風ができて海をかき混ぜて温度を下げる。

 

自然のメカニズムって、本当によくできていると思いませんか?

 

自然を前にぼくらにできること

地球温暖化が影響して、海の生態系は確実に壊されていっています。

魚の住む環境がなくなることは、自分たちの食生活にも大きな影響を与えます。

 

奄美大島に来てくれて、海にはいった人は必ずその美しさに圧倒されています。

しかし、それは当たり前にこの先もあるのではないのです。

今年もつい先日、沖縄のサンゴの白化現象が深刻化しているとニュースになっていました。

関連時期:沖縄の海 生きたサンゴ激減 白化現象が深刻化

 

きっとこの先、人間がこの社会を続ける限りは温暖化の流れは止められないでしょう。

でも、少しだけでもそのスピードは緩めることはできるかもしれない。

 

そしてそのためには、ぼくたちのライフスタイルを変えることが一番効果的だそうです。

家族みんながバラバラの部屋でエアコンを使うより、リビングに集まって数時間だけでも団欒できるといい。

買ってすぐに使い捨てるよりは、ひとつのものを使い続ける方がいい。

 

今の便利な生活をいきなり大きく変えることはできません。

ぼくだって車にも乗るし、ゴミをたくさん出してしまうこともあります。

だけど、少しずつでも変えられることはある

試しに今年はエアコンを使わずに生活してみています。

シャンプーやボディソープは使わなくなりました。

 

台風は、自然にとって大切な役割を果たしています。

大きな被害をもたらす台風ですが、その発生頻度を増やしたのは人間の生活によるものです。

いつまでも綺麗な海を守るためにも、少しだけ生活を変えてみませんか?