はあちゅうさんのトークイベントに参加して感じたこと 〜仕事は理想の世界をつくるためにする〜

こんにちは。いおんです。

昨日、鹿児島ではあちゅうさんのトークイベントに参加してきました。

もともとはあちゅうのことは知っていて、Twitterはフォローしていました。Facebookで今回のイベントを見つけ、ちょうど親戚の用事で鹿児島に行く日と重なっていたので「参加できるなぁ」とは思っていたのですが実際に参加するかどうかは迷っていました。

参加を決めたのは当日の朝。

なんでしょうね、50円ドローンも終了したことを決め、新しいことを始めようとやる気が上がってきたんだと思います。このタイミングではあちゅうさんに会うことは刺激になるだろうと思い参加申し込みをしました。

スーツケースに積読になってしまっていたはあちゅうさんの本を入れ、奄美大島から鹿児島に向かいました。

 

そもそもはあちゅうさんって?

知らない人のために簡単に紹介しておきます。

作家・ブロガーさんでたくさんの本を出版されています。子供の頃から本が好きで友達と遊ぶよりも本を読むことを優先していました。慶應大学在学中にブログをはじめ、当時まだブログという存在が今ほどメジャーではないながらに月間46万PVを獲得した実績を持っています。

その後、電通、トレンダーズとキャリアを重ね、数年前にフリーランスとして独立されました。

「ネット時代の新たな作家の形をつくる」ことを目指し、ブログTwitterInstagramnoteVoicyなど様々なネットツールを用いて言葉や文字を綴っています。

最近ははあちゅうサロンというオンラインサロンも開設して、新しいスターを生み出すことにも注力されているそうです。

 

イベントに参加して最初に感じたこと

これははあちゅうさんとは関係ないことなんですが、入った瞬間最近あまり吸っていない空気を吸った感じがありました。なんだろう…洗練された空気というか、島ではあまり感じていなかった空気でした。

よく「地方には情報がない」と言われますが、ぼくはウソだと思っていたんです。だってネットで調べれば情報はいくらでもあるし、Amazonで本はすぐに届くし。情報を取りに行ってないだけだと思っていました。

でも、実際は違うんです。やっぱり地方には情報が少なかった。

情報というよりも、リアルな場が少ないんですよね。東京であれば同じような価値観の人が集まる場所なんて探せばいくらでも出てくる。そこで人と会って、また別の場を紹介されて参加して、輪がどんどん広がっていく。東京にいる時はそんな場にたくさん参加してました。

しかし、奄美大島にいるとそういう場が少ない。鹿児島も地方と言われるかもしれませんが、それでも地方都市です。久しぶりの空気を感じました。

それは会場のオシャレさが原因なのか、それともスタッフの人の対応なのか参加者の雰囲気なのか。要因は分かりませんが、その場にいるだけでワクワクする空気がありました。

たまに都会に行ったらこういう場に参加しないともったいないよな、と入ってすぐ感じました。

 

はあちゅうさんの本とトークを通して心に響いたこと

飛行機とバスに乗りながら、はあちゅうさんの本を読んでイベントに参加しました。先に本を読んでいて良かった。はあちゅうさんのトークイベントで話す内容がすんなり入ってきた気がします。

本とイベントからぼくが印象に残ったことを書き留めておきます。

これからは「何してるかわからない人」の時代になる

本に書いてあったことですが、これからの時代、たくさんの肩書きを持つ人が活躍するようになると書いていました。この言葉にはかなり救われました。というのも、ぼく自身が肩書きで悩まされたからです。

はあちゅうさんは、自分のことを分かりやすく伝えるために肩書きは必要だと書いていました。確かにそうです。

ぼくはフリーランスとして独立したとき、サプライズを仕事にしたいと思いサプライズプロデューサーと名乗っていました。しかし、人に話すと「マジックとかしてくれるの?」「今ここでなにかサプライズしてよ。」と言われました。

その後、肩書きを変えてプロポーズプランナーと名乗ってからは自分のやりたいことが伝わるようになりました。ぼくとしては、いろんな場面のサプライズに携わりたかったのでプロポーズに限ることはしたくなかったのですが、肩書きは相手に何をしているか分かりやすく伝えるものです。何をしているかよく分からない肩書きよりも、伝わりやすい肩書きが大事だと学びました。

しかし、その後この肩書きに苦しめられました。誰に強制されたわけではないですが、サプライズやプロポーズのことしかしてはいけないと思い込んでしまい、肩書きが自分の首を絞めているような気分でした

もっと他のこともやりたい。でも今はプロポーズやサプライズのことをしなきゃ・・・

確かに都会では自分の分野を絞って専門性を高めた方が成果が出やすいのでしょう。はあちゅうさんがブログでそうだったように、何かで結果を出してからのほうが他のことでも結果が出しやすくなると思います。

しかし、ぼくはそれに耐えられなかった。都会の環境を飛び出し、島に行くことを決めました。はあちゅうさんも本に書いていましたが、地方の人は場面に合わせてたくさんの肩書きを持っています。農業をしているけど宿もしてガイドもする。そんな人がたくさんいます。

ぼくはその環境の方が生きやすいと思い、島を選びました。結果、今は予備校スタッフ、ドローン撮影、カメラマン、ライター、家庭教師、などなどいろんなことができています。「本業はなに?」と聞かれると答えにくいのですが、そんな何してるか分からない自分を肯定されたようで嬉しかったです。

現代人はみんなヒマ。遊びが最先端になる

トークイベントで話していたことです。現代人はみんなヒマという表現をされていました。

確かにそうです。昔のように食べるための米を作るために必死になったり、川で洗濯することはなくなりました。生活に必要な時間は、世の中が便利になって確実に減ってきています。

忙しいと口にはしますが、スマホでゲームをしたりYouTubeを見たり飲みに行ったりと、娯楽で時間を潰しています。要するにヒマなんです。

そんなヒマな現在で最大の娯楽が他人の人生を見ること。アイドルとかまさにそうだと思うんですよね。握手会行ったりCD買ったりして、頑張っている子たちを応援しよう!となる。応援したいと思える人がいて、その応援すること自体が娯楽になる。

ちょっと話は違うかもしれないけど、人って結局社会的な生き物なので、誰かの役に立ちたいんだと思います。だけど今の社会では、会社に入って仕事しているだけではなかなか役に立っている気がしない。

自分がいいと思っていないけど、会社の売り上げ目標があるから仕方なしに売っている。ブラック企業と言われ、自分の心が疲弊しているのに会社のやり方に従わないといけない。

自分が誰の役に立っているかが見えづらくなっているような気がします。だからクラウドファンディングで支援する。誰かを応援することで自分が役に立っている感じを得たいんだと思います。

つまり、応援するというのは今の時代の一つのコンテンツになりうるんです。ということは、応援される側になればコンテンツ提供者になる。仕事になる。

ではどういう人が応援されるか。

頑張っている人、楽しんでいる人です。

自分の人生を精一杯楽しめるようにすること、精一杯遊ぶこと、幸せになろうとすることは魅力的なコンテンツになり、仕事になる時代なのです。

みんなが羨ましくなるようなライフスタイルを

参加者の人がこんな質問をしていました。

「人口7000人の町に移り住んだら何をしますか?」

はあちゅうさんは自分の武器は発信することなので、人が羨ましいと思えるような生活を発信をすると言っていました。その発信も、不特定多数の人に向けて言葉を発するのではなく、まるで友達に「今日はこんなことがあったよ。」「ここのご飯が美味しかったよ。」と近況を報告するように発信すると。

その通り、はあちゅうさんのブログは今や更新される記事の多くがごはんめもになっています。

島に移住して、その生活はコンテンツになることは十分に分かっていました。だけどいつからか、誰かになにかメッセージを届けなきゃいけないと思ってブログの更新ができずにいました。もっと気軽に、友達に「奄美大島ってこんなところだよ!」「今日こんなことが楽しかった。」と言うように発信していいんだな、と思いました。

そういう心がけで、少しずつでも更新ペースを上げていこうと思います。

仕事も発信も自分が理想とする世界に導くため

本でもトークイベントでも言っていたことです。仕事はなんのためにするのでしょう。仕事とはなんでしょう。

世界を自分にとって住みやすいものに変えるためのものとはあちゅうさんは言っていました。

ぼくは半年間で50円ドローンという企画をして、数十件のドローン撮影の依頼に答えてきました。いろんな撮影をさせてもらいましたが、自分がすごく楽しかった撮影とそうではない撮影がありました。詳しくは前回の記事を見ていただければいいのですが、これからは自分がすごく楽しかった撮影をメインでやっていくことにしました。

この経験があったので、はあちゅうさんの言うことはとてもよく分かります。確かにお金の面では不安もあります。もっと別の方法の方が売り上げがあがるんじゃないかとビクビクします。でも、楽しくないことをやってたくさんのお金を得ることよりも、少なくても楽しいことでお金を得たいと思います。

というか、イヤイヤやるのって相手に失礼だと思いません?あなたが病気でお医者さんに手術してもらうとき、高いお金を払うならその仕事にやりがい持っている人に頼みたいですよね。お金もらえるから仕方なくやってるなんて人に頼みたくない。もちろん理想論かもしれないけど、自分の選択で生きやすい世界は作れるはずなんです。

はあちゅうさんは、去年会社員時代のセクハラを告発して話題になりました。

発信はとてもとても勇気のいることだったと思いますし、そのあとの批判や意見でかなり心を痛めたそうです。でも、それも自分にとって生きやすい世界を作るため。

会社員時代の文化や慣習って、普段そこにいると、初めはおかしいと思っていることでもだんだん麻痺してきちゃいますよね。でも、冷静になって考えてみるとおかしいと思うことってあると思います。自分が目指す世界に反することであれば、おかしいことはおかしいと言う。もちろん批判されたり敵を作ることがあったりしても、同時に味方が増えて自分の世界は理想に近づいていくはずです。

ぼくも今、予備校で高校生と触れ合っていると「大人って大変そう。」と言われることがあります。でも、ぼくはそうは思わない。ぼくが理想とする世界では大人も楽しんでいてほしい。だから「大人も楽しいよ!」と発信をします。すると実際に楽しんでくる人が集まってきています。

自分が目指す世界を実現するためにも、仕事は選んでいいし正直に自分のことを発信していいんだ、と感じました。

 

半ばミーハー心で参加したイベントでしたが、はあちゅうさんの話も良かったし、場の久しぶりな空気を吸えて満足でした。

今回の内容で「そうだよね!」と頷いた人は、ぜひ本も読んでみてください。もっと頷けて、首がもげそうになると思います。2時間くらいでサクッと読めるのでオススメですよ!